静岡新聞2014年11月21日(金)11面に掲載されました。
本音インタビュー 立体駐車場自転車競技連盟代表 上嶋常夫氏
≫パーククライム公式サイト
新自転車競技 浜松で初開催
駐車場利活用、街に新風
立体駐車場を会場にした新しい自転車競技「パーククライム」の普及活動を始めた。
10月下旬に浜松市中区の万年橋駐車場で開催した初の大会が好評を博した。
市街地活性化と自転車熱の盛り上げに向けたユニークな取り組みに注目が集まっている。
-パーククライムとはどのような競技か。
「立体駐車場のらせん状になった坂道を駆け上る自転車レース。
別々にスタートしてタイムを競うため誰でも気軽に参加できる。
国内の公道でレースを開催しようとすると多額の費用や手間がかかる。
しかし、立駐であれば道路使用許可は不要。
観客を集めやすい中心市街地で開催でき、主催者側のメリットが大きい。
浜松市内は市街地空洞化により、利用率が低迷する駐車場がある。
参加者が出場者が駐車してくれれば、駐車場の利用促進や市街地活性化にもつながる」
-近年の自転車の利用環境は。
「孫が自転車に乗れず、教えるのが大変だった経験から昨年、『自転車初乗り指導協会』を設立し、
自転車に乗れない子どもの指導を始めた。
1年半で250人もの卒業生がいる。
利用者には大人もいる。
最近は、安心して自転車に乗ることができる道路や公園が市街地に少なくなった。
昔は住民が日なたぼっこで町中に外出していた。
見守りの減少も自転車に乗れない子どもも増えている要因だ」
-市街地活性化の課題は。
「JR浜松駅前に来る多くの観光客が、ただコンビニやファミレスを利用して帰り、
来訪者を中心市街地にとどめることができていない。
目的となるような遊びや娯楽が少ないことも原因だ。
パーククライムは健全な大人の遊び場になる可能性がある。
将来、市街地を舞台にしたナイトクリテリウム(周回レース)の開催が実現すれば、観光の呼び物にもなる」
-目標や展望は。
「まずは定期的に大会を開催したい。
利用率が低迷する駐車場は各地に点在するため、全国に広まる素地がある。
場内に露店などを招けば、縁日のように観客も楽しめるはずだ。
活動が波に乗れば、国内では少ない自転車のクラブチームを作りたい。
そのチームから五輪金メダリストが出ればと夢見ている。
本場の欧州並みの自転車文化が日本に根付くことが願いだ」
(聞き手=浜松総局・青島英治)
立体駐車場の自転車レース「パーククライム」は、
12月23日(祝・火)に第2回プレ大会が開催されます。
参加、出場してみたい方、自転車レースを見てみたい方は、
≫パーククライム公式サイトをご覧ください。